刺繍美が際立つスーベニアジャケット
ネイビーの別珍生地に描かれているのは、長い体躯を雲間から見え隠れさせて迫り来る白龍。1950年代中期のヴィンテージ同様、龍の顔や鱗の輪郭にグレーの色糸を使うことで横振り刺繍の立体感を強調している。当時の別珍スカジャンに多く見られるラインの入らない白無地のリブも特徴のひとつ。
リバーシブル面は、日本地図をメインモチーフとしたジャパンマップ柄。朝鮮半島も併せて描かれていることから朝鮮戦争後に作られた作品であることがわかる。カラフルな色糸で記載されている地名は、日本の主要都市や観光地、そして米軍基地の所在地。米兵向けの土産物として生まれたスーベニアジャケットならではの絵柄となっている。
初期のスーベニアジャケットはアセテート生地のリバーシブル仕様が多いが、当時のバリエーションとして毛羽感のある別珍(べっちん)生地を使ったモデルも存在する。中綿を入れることで防寒性を高め、リバーシブル面のアセテートには中綿を押さえるためのキルティングが施されていた。
モデル着用サイズ
size:L color:NAVY
MENS MODEL height:170cm weight:73kg
TAILOR TOYO(テーラー東洋)
テーラー東洋は、戦後日本で誕生したスカジャン(スーベニアジャケット)を今に受け継ぐブランドです。前身は横須賀の米軍基地周辺でお土産用の刺繍入りジャンパーを手がけていた「港商」。その流れを汲み、熟練の刺繍技術とヴィンテージディテールを忠実に再現したスカジャンを作り続けています。
龍や虎、鷲などの大胆な和洋折衷モチーフはもちろん、リバーシブル仕様や当時の色糸を復刻した刺繍など、ディテールへのこだわりが魅力。オリジナルを知る世代からファッションアイコンに取り入れる若い世代まで、幅広く愛される存在です。